こんにちは、ポップとハドラーが好きなcoco13世です。
今日は、1989年から1996年のジャンプ黄金時代に連載されていた、『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』の名場面について、お話をします。
ここでは、前回に続き、名場面11~20を紹介します。
ダイの大冒険 名場面11・・ポップVSシグマ
…そう
おれを呼ぶなら大魔導士とでも呼んでくれっ!!
ダイの大冒険27巻45Pより引用
27巻・・脅威の騎士・シグマ!!
攻撃呪文だけでなく、回復呪文まで使いこなすポップを見て、シグマは”賢者”なのかと、問いただします。
(ドラクエの世界では、攻撃呪文全般と回復呪文全般を使いこなすのは、”賢者”という常識。)
その問いに対するポップの答えが、上記のセリフです。
ポップは”賢者”でなく、”大魔導士”と名乗ったのには理由があります。
それは、ポップの師匠であるマトリフが考えた、
誰が聞いてもおそれいる、カッコいい肩書き!
世界に1人しかいない、最強の呪文使いの肩書き!!
それが、大魔導士という肩書きだったのです。
この頃のポップは、ダイやヒュンケルと同様に特記戦力になっていましたし、大魔導士という肩書きに相応な実力も、兼ねそろえていました。
不幸なのが、ダイの大冒険では、
- 呪文を無効化する竜闘気
- 呪文を跳ね返すマホカンタ、シャハルの鏡、フェニックスウイング
これらの存在から、魔法使いが厳しい状況に置かれていたことです。
ダイの大冒険 名場面12・・♢の9キルトラップ(その1)
オレのような悪魔のためにこいつを死なせないでくれっ!!!
…神よッ!!!!
ダイの大冒険28巻76Pより引用
28巻・・ポップ・炎に死す…!!!
ダイとハドラーの雌雄対決の直後、キルバーンが最高傑作のキルトラップ、”♢の9”(9つの炎に飲み込まれる罠)を発動させるが、間一髪のところで、ポップが飛び込み、氷系呪文でなんとか持ちこたえます。
しかし、外部から助けることができないため、罠の中にいるダイ、ポップ、ハドラーの3人で、なんとかしなければなりません。
しかもハドラーはもう、朽ち果てる寸前。
ダイも力が残っていないので、実質、ポップ1人で打開する必要がありました。
弱気になるも、ハドラーに”アバンの使徒とは何か”と喝を入れられ、なんとか、ダイとポップだけ脱出する方法を見つけます。
ただ、この脱出方法はハドラーを見捨てる方法となるのですが、ハドラーは「すぐに死骸に化ける身だから忘れろ」と言ってくれます。
そして、なんとか脱出の機会を作るも、ポップが脱出に失敗して、炎の中にハドラーと共に残されてしまいます。
しかし事実は、ポップは脱出に失敗したのでなく、脱出の直前に朽ち果てるハドラーを見捨てることに抵抗があり、脱出をためらってしまったのです!
ポップにとってハドラーは、
- アバンの先生の敵であるも
- 自分の誇りを賭けて
- 仲間と力を合わせ
- 必死に頑張って正々堂々と戦う
自分たちと変わらない存在だったのです。
そんなポップの想いを聞いたハドラーは、思わず涙を流し、生まれて初めて神に祈ります。
その祈りこそが、上記のセリフです。
ハドラーが生まれて初めて神に祈った内容が、ポップを生かすことなんて、最初の頃のポップとハドラーの関係性からは、絶対に想像できません。
ダイの大冒険で、好きなキャラランキング1位と2位のポップとハドラーの2人が主となる、この名場面は、個人的には一番好きな場面でした。
ダイの大冒険2巻24P、25Pより引用
最初の頃の、ハドラーとポップ(とダイとアバン)
ハドラーは、小物感丸出し。
ポップは、ただのヘタレでした。
ダイの大冒険28巻74P、75Pより引用
本場面の、ハドラーとポップ。
ダイの大冒険で、最も”成長”を見せた2人は、最初とは別人です。
ダイの大冒険 名場面13・・♢の9キルトラップ(その2)
…困りますよポップ
勝手に”あの世”なんかに行かれちゃ…
…そんな所へ行っても…私はいません…!
ダイの大冒険28巻79P、80P、81Pより引用
28巻・・ポップ・炎に死す…!!!
名場面12の続きです。
いっしょにアバン先生のいる”あの世”に行こうぜと言うポップと、ポップの生還を神に祈るハドラー。
そして♢の9キルトラップの最後の瞬間。
・・・そう全てが燃えつきる瞬間、炎が消えます!
なんと、炎を消した(罠を破った)のは、死んだと思われた伝説の勇者アバンだったのです!
ダイの大冒険では、ピンチの際に誰かが助けにくる場面は多かったのですが(主にヒュンケル)、そんな数多くのピンチな場面で一番印象に残ったのは、やはりこの場面でしたね。
最高傑作である♢の9キルトラップを、あっさり打ち消され、動揺を隠せないキルバーンの顔も見過ごせませんね。
ダイの大冒険 名場面14・・ハドラーの最期
オレの死に場所を…
この男の腕の中にしてくれるとは…な…!
ダイの大冒険28巻95Pより引用
28巻・・復活!!!大勇者
名場面12、13からの続きとなります。
ポップとハドラーを、キルバーンのトラップから救ったアバン。
ハドラーは朽ち果てる寸前に、
おまえの弟子たちは俺の生き方を変える程素晴らしかった!
おまえの力でダイたちを勝利に導いてやってくれ、それがオレへの唯一の礼だと思え!
そんな熱い言葉を、アバンに言い残します。
そして、ポップへも最後に言葉を残します。
人間の神は中々粋なやつのようだ。
オレの生命と引き換えにオレがかつて奪った大切な者をおまえたちに返してくた。
そのうえ…
この後のセリフが、上記の名言となります。
「そのうえ…」のセリフの後に、ハドラーは朽ち果ててしまうため、実際には想いであり、言葉としてはポップ達に伝わっていません。
ハドラーが初めて神に祈った結果、
- 祈りの内容であるポップは救われた。
- それだけでなく、自分が過去に奪ったポップ達にとって最も大切な者を返すことができた。
- 何度も死闘を繰り返し、ある意味、最も信頼できる男の腕の中が死に場所となった。
漫画において、主要キャラの死に様は、読者の心に残りやすく、非常に重要であります。
このハドラーの最期は、悲しみだけを残すわけでなく、全てを成し遂げ、悔いのない人生を全うした感じが、伝わってきたことから、かなりの高評価の分類に入ります。
ダイの大冒険 名場面15・・アバンVSキルバーン(初戦)
…どうです?
自分が呪法の罠にはまった気分は…!?
ダイの大冒険28巻129Pより引用
28巻・・死神との対決!!
アバンの首元に突如、鎌を近づけるキルバーン。
そんな危機的状況にも関わらず、余裕の表情のアバン。
しかも自分がアバンを襲うことを知っていながら、ダイ達を先に行かせた。
その余裕も気に食わないキルバーン。
ダイ達を先に行かせ、自分があえて残った真意を知ったキルバーンは、すぐにトドメを刺そうと、鎌を動かそうとするが、なぜか半身が動かず、動揺も隠せません。
そう、キルバーンの行動は、全てアバンの想定内であったのだ。
そして、半身が動かないキルバーンに対し、剣を抜きながら上記のセリフを放ちます。
ダイ一味は皆、脳筋メンバーであるため、不意打ちや呪法といった、直接的な戦いを行わないキルバーンとは、相性が非常に悪く、後手に回っていました。
またキルバーン自身も強く、物語中でも常に余裕に満ち溢れていましたが、そんなキルバーンをギャフンと言わせたのが、この場面でした。
罠使いを、罠ではめるなんて、アバン先生にしかできない芸当でしたね。
ダイの大冒険28巻121Pより引用
ダイの大冒険 名場面16・・バーンパレス突入
私自身も心身を鍛え直し、私にしかできない新能力を身につけなければ、ダイたちと共に戦う資格はなしっ!!
ダイの大冒険28巻176Pより引用
28巻・・明かされた空白
バーンパレスに向かう、ダイ一味。
そこには、かつて父バランとダイが、二人がかりで力を合わせ砕いた、扉がありました。
しかも、本拠地を守るこの扉は、かつての扉以上に、強力かもしれません。
「ここまで来て立往生かっ」と焦るポップ。
そのとき、アバンが皆の前に立ち、ハドラーに破れて以来のことについて語りだします。
カールのお守りにより、なんとか一命を取り留め、ダイとポップの旅立ちを陰ながら見守っていたアバン。
その時に、名乗り出なかった理由が2つ。
1つ目が、ダイの潜在能力が自分を大きく上回り、現在の自分が共に行動をしても成長の足をひっぱるだけ。
そして、2つ目の理由が上記のセリフとなります。
他者には優しいが、自分にはとても厳しいアバン先生。
セリフの通り、アバンは心身を鍛え直すため、
そして、得意とする破邪の魔法を極めるため、破邪の洞窟で修行を行っていたのです。
この修行の中で、新能力である”破邪の秘術”を身に着け、強固たる扉を、あっさり開けてしまうのであった。
ちなみに名場面20選に、このセリフを入れていますが、他のブログでは皆、ここはスルーしていますね。
ただ、個人的に、実社会で壁にぶつかった時、このセリフを思い出し、行動に移すことができた経緯があります。
また社会に出てから、このセリフが当てはまることが多かったことから、取り上げておきました。
ダイの大冒険 名場面17・・ヒュンケルの最期
ダイの大冒険30巻140Pより引用
30巻・・さらば!闘いの日々よ
この名場面に、セリフはありませんが、この真っ白に燃え尽きたヒュンケルが、全てを物語っています。
アバン合流後、ヒュンケルは後方の追撃を買うため、無数の魔物の相手を務めます。
また突如現れた、ハドラー親衛隊の強敵ヒムも死中に活の策を取り、なんとか撃退。
ヒムに「勝者に敗者の生命を奪う権利があるなら、オレは生命でなく死を奪う」と言い、ヒムを仲間に引き入れます。
そんな中、オリハルコン部隊11人が、ヒュンケルやヒムを始末するために襲ってきます。
ヒュンケルは、生命すら超える力”闘志の力”で、オリハルコン部隊を撃退。
オリハルコン部隊の王マキシマムに、瀕死のヒムを人質に取られるも、かつてヒュンケルが死を看取った、陸戦騎ラーハルトの登場により無事解決。
ラーハルトに使命と意志を託し、生まれて初めて戦いも宿命も忘れて、傷ついた心と体を癒し眠っている姿が、この場面です。
この場面は、漫画”あしたのジョー”の、矢吹の最後の場面を連想させます。
全キャラ中、最も戦闘に明け暮れた戦士ヒュンケルの実質的最期となる名場面でした。
ラーハルトに全てを託す場面も、ヒムが嫉妬する程の熱い友情を感じさせてくれました。
ダイの大冒険 名場面18・・ミストバーンの最期
…決まっているでしょう
…誇りです…!
ダイの大冒険34巻82P、83Pより引用
34巻・・宿命の終焉
ヒュンケルの闇の師であり、大魔王バーンの幹部ミストバーンとの、最後の闘い。
ヒュンケルに憑依しようと、心に中に乗り込むミストバーンは、なぜヒュンケルを弟子にしたか、理由を明らかにします。
誰かに憑依して、強さを得るミストバーンは、普段はバーンの真の肉体に憑依していることから、最強であるも、万が一バーンへ肉体を返したときに、次に憑依する肉体をどうするか、常々、考えていました。
ミストバーンの結論は、自分の理想の肉体を育てるために、一から全てを育て上げることでした。
その対象こそが、幼年期のヒュンケルだったのです。
そう、ミストバーンにとってヒュンケルは、ただの”道具”だったのです。
ミストバーンは、心の中でヒュンケルの核を破壊し、完全に憑依しようと試みますが、ヒュンケルは根拠がないものの、ミストバーンは、必ず自分を狙うと確信があり、逆にミストバーンを心の中で光の力によって消滅させます。
そして、倒れこむヒュンケルに対して、手を差し伸べる光の師アバン。
そのアバンに対し「あなたにとってオレはなんですか?」と問う。
その問いに対する回答が、上記のセリフです。
ヒュンケルとアバンの師弟関係は、ヒュンケルの勘違いにより、わだかまりがありました。
アバン復活時も、ヒュンケルが後方の敵の追撃役を買ったため、アバンとの和解を示す場面は見られなかったのですが、この場面で、ようやく2人の和解を見ることができました。
”自慢”、”優秀”といった言葉でなく、”誇り”と言い切るところが、アバン先生の素晴らしいところでもあります。
ダイの大冒険 名場面19・・バーン戦(2戦目)
くれてやるぞ!!!オレの生命!!!!
ダイの大冒険35巻65Pより引用
35巻・・生命でぶつかれ!!!
真バーンの尋常なる強さの前では、ポップ達が助けに来ても、戦局を変えることができません。
そして、バーン1戦目と同じく、バーンはカラミティウォール(衝撃の光壁)を放ちます。
バーンが高笑いする中、ポップとダイは、勝利を諦めません。
2人は、バーンの最強奥義の放った瞬間に、一瞬のスキが生じることを、見抜いていたのです。
ポップは、バーンの奥義全てを受けてでも、ダイにとどめのチャンスを作ってみせると言いきります。
そんな2人のやり取りを聞いて、心を打たれたヒムは、カラミティウォールを真っ向から破りに先陣を切ります。
ラーハルトもポップを初めて尊敬し、ダメージで目が見えないにもかかわらず、バーンに立ち向かおうとします。
そしてヒムが、迫りくるカラミティウォールを力でこじ開けます。
その後、玉砕覚悟でバーンに立ち向かうときに、上記のセリフを放ちます!
少し前まで敵だった2人の覚悟と気迫が伝わり、タイトルの通り、生命を賭けて戦う、迫力ある場面でした。
また、玉砕覚悟のラーハルトとヒムを前にしたバーンも、うかつな技では迎撃できないと判断し、ポップの狙い通り、最強奥義である天地魔闘の構えを、使わさせました。
真バーンを警戒させるほどの気迫を感じさせる、この場面のラーハルトとヒムは、特段にカッコいいです!
ダイの大冒険 名場面20・・最終回
こうする事が…!!こうして自分の大好きなものをかばって生命をかける事が…!!!
ずっと受け継がれてきた……おれの宿命なんだよ!!!!
ダイの大冒険37巻170P、171Pより引用
37巻・・さらば!!!愛する地上よ
大魔王を倒したのも、束の間。
キルバーンの黒の結晶(大爆弾)により、再び地上消滅の危機が降りかかる。
黒の結晶の事実を知った瞬間、アバンとマァムがキルバーン(本体)を倒し、ダイとポップが黒の結晶を装着したキルバーン(人形)を抱え、地上で誘爆しないよう上空に駆け上がります。
手放す時間がなく、ダイとなら、爆発で一緒に死ぬのも悪くない言うポップ。
しかし、ダイは、自分1人が黒の結晶の爆発の犠牲となるために、ポップを蹴り飛ばします。
「なぜなんだよォッ、ダイ」と、叫ぶポップに対するダイの心情が、上記のセリフです。
ダイの大冒険は”自己犠牲”が、一つのテーマであり、仲間のために自分が犠牲となることが、一種の美徳とされています。
ヒュンケルしかり、
クロコダインしかり、
ポップしかりです。
そして、自己犠牲で実際に命を落としているのが、ダイの両親です。
父バランは、ダイを助けるため命を落とし、母ソアラも、バランを助けるため命を落としています。
だからこそ、最後の最後で、ポップの反感を買うことを分かりつつも、ダイは自分だけが犠牲になる選択を、取ったのでしょう。
悲しい結末かなと思いましたが、ダイはどこかで生きていることが判明したため、ダイの大冒険は、ハッピーエンドを迎えることができました。
ダイの大冒険:名場面まとめ
ダイの大冒険を改めて読んでみると、名場面や名言が多い名作漫画だと改めて確信します。
特にハドラー最終決戦からアバン登場までは本作屈指の名場面が詰め込まれています。
また大人になって改めて真剣に読んでみると、
- バランの父としての想い
- ハドラーの中間管理職としての立場
- ミストバーンの責務と友情の揺れ
などなど、子供時代には見えてこなかった部分も見えたりもします。
この記事が、初読や再読のきっかけになったら良いなと思っております。
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ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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