ダイの大冒険アニメ54話は、子どもの頃と、子を持つ父親となった今では、心の響き方が違います。
小学生の頃は子ダイの気持ちが強かったけど、今だと父バランの気持ちもすごくわかります。
かつて自分を守って死んだ妻。
その妻と唯一繋がりがある息子もまた、自分を守って瀕死の重傷に…。
そして、瀕死の息子が力を合わせて共闘したいと懇願しても、父親としては子ども意見を無視して嫌われようとも、子の命を最優先したいもの。
作中から、バランの気持ちもダイの気持ちをヒシヒシと伝わってきました。
とくに原作にはなかったソアラの日常のセリフと、ソアラを思い浮かべながら、寝かしたダイをそっと置くバランの姿に、思わず涙を浮かべてしまいました。
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ダイの大冒険アニメ54話感想・見どころ
ダイの大冒険アニメ54話の見どころは、なんといってもバランの父親として行動でしょう。
バランはかつて人間によって愛すべき妻を奪われて以来、人の心を捨て、人間の味方を宣言したダイとも戦いました。
しかし、ダイの仲間(ポップ・ヒュンケル・クロコダイン・レオナ)の想いも伝わり、一時的とは言え、ダイとの共闘を決意。
そして迎え撃つ最初の強敵は、ダイの師の仇であるハドラー。
ハドラーの体内には黒のコアが仕込まれていたことから、不利的な状況であったが、一発逆転のチャンスを狙うバラン。
ハドラーとの一発勝負を心配するダイに『私を信頼しているか』と問うバラン。
そして『強さだけなら誰よりも』と答えるダイ。
このやり取りから、よそよそしくも信頼関係があることがわかります。
しかし、死神の呪いによって、一発逆転のギガブレイクは完全に決まらず、ハドラーがバランを爪で突き刺そうとしたそのとき、ダイが咄嗟に身代わりに!!
ここで初めてバランが感情的になり、思わずディーノ!!(ダイの本名)と叫んでしまいます。
それも、そのはず!
バランの愛した妻ソアラも、かつて自分を守って亡くなった過去があるからです。
そして、傷ついたダイを抱き、必死にダイに回復呪文をかけるバラン。
ハドラーが極大呪文を使用しようとしますが、バランは自分の身よりダイへの回復呪文を優先し、たとえどんな攻撃を受けようとダイを離すわけにはいかないと、ハドラーの攻撃を防御なしで受け止めようとします。
しかし、ハドラーが放った極大呪文は気合いで起き上がったダイの竜闘気によって防御。
ダイもバランも不器用ながらも、自分より相手を守る親子愛を見せつけてくれます。
そしてダイはバランに『最後の最後ぐらい、本当に力を合わせていっしょに戦おうよ』と伝え、父バランに気遣われてほしくない気持ちから、無理をしてでも戦おうとします。
ダイの気持ちとしては、父親(バラン)に守られながら戦うことが嫌だったのです。
たとえケガを負っても、背伸びして父親と同じ位置で戦いたかったのでしょう。
僕自身も、子どもの頃に父親に子ども扱いされるのが嫌で、無理して背伸びしたこともあったので、ダイの気持ちはすごくわかります。
しかし、バランは何かを決意した表情を見せるやいなや、ダイにある呪文を使用します。
そして、ダイの名前の由来を聞ききます。
ダイはブラスにダイの名前の由来を伝えますが、なぜか眠気に襲われます。
それもそのはず。バランが使用した呪文はラリホーマ(催眠呪文)だったのです。
バランはダイに回復に専念してもらうために、休ませようとラリホーマを使用したのです。
そして、ダイのお願い(共闘)を聞いてくれなかったバランはこう答えます。
もうこのあたりから涙目になってきます。(アニメ視聴中も記事執筆中どちらも!)
ダイは眠るのが嫌でバランに訴えるも、バランは自分と妻ソアラが名付けた『ディーノ』の由来を伝え、心の片隅に憶えてくれとダイに伝えます。
ダイはバランの己を犠牲とする行動に対し、かつて自分を守ってくれたアバンを思い出します。
アバンの話を聞いたバランは『最後の最後で私にも人間らしい感情とやらが芽生えたのかもしれんな』と口ずさんでしまいます。
ダイはバランの『最後』という言葉に反応して、涙を流しながら必死にラリホーマの睡眠に抗いますが、そのまま寝落ちしてしまいます。
おそらくダイも直感で、バランとはこれが最後だと分かったのでしょう。
『最後』になることを嫌だというダイの気持ちが全力で伝わってきます。
また、バランも寝落ちしたダイを見て、かつて妻ソアラと赤ちゃんだったダイとの平凡な日常を思い出します。
竜騎士バランにも、ごく日常の生活があったことを、この場面で改めて思い知らされます。
バランはソアラの『いつまでたっても寝かしつけるのが下手なんだから』という言葉を思い出しながら、ダイを安全な場所に抱いて連れていきます。
そして、ダイを壁に置き『相変わらず寝かしつけるのが下手だな』だなと、自分と亡き妻に向かって言います。
本当に今回のこの親子のやり取りは神回レベルでした。(この感動をうまく伝えれない自分の文章力が憎たらしい)
ダイの大冒険54話『ハドラー対バラン』の概要
54話は、前半はハドラーとバランのガチ対決。後半は泣ける構成になっています。
ダイの大冒険アニメ54話のあらすじ
ハドラーに埋め込まれた黒の核晶(コア)は、いつ爆発してもおかしくない代物だった。
そんな超強力兵器を前に、ダイとバランはまともに攻撃を仕掛けることができない。
一方で、自らの体内にそんな危険物があることを知らないハドラーは、防戦一方の親子にいら立ちを募らせ、さらに容赦ない攻撃を仕掛けていく。
圧倒的に不利な戦況に追い込まれたダイとバラン。状況を打破すべく、バランは決死の賭けに出る。
それは、ハドラーを倒し、黒の核晶が爆発する一瞬の間に竜闘気(ドラゴニックオーラ)で衝撃を抑え込むという作戦だ。
バランはダイを遠ざけ、ハドラーとの一騎打ちを挑む!
タイミング勝負のぶつかり合いで、先に技を相手に当てたのはバランだった。
だが、なぜかその一刀はハドラーの首を切断することはできなかった。
実はキルバーンが、バランの真魔剛竜剣に細工を施していたのだ。
瞬間的な隙を突かれ、ハドラーにカウンターの一撃を叩き込まれるバラン。
そんな父をかばい、ダイはハドラーの攻撃を受けて大怪我を負ってしまう。
傷だらけのダイはバランに、一緒に戦うよう再度呼びかける。
バランはそんな息子の姿を見て、父として、竜(ドラゴン)の騎士として、ある決意を固める――。
公式サイトより引用
ダイの大冒険アニメ54話の主な登場キャラ
>ダイ
公式サイトより引用
赤ん坊の頃、今は亡きアルキード王により異国の地に追放されるが、途中で船が難破してしまいデルムリン島に流れつき、モンスターである鬼面道士のブラスに育ててもらった。
竜の騎士の一族であり、額にドラゴンの紋章が出現すると驚異的に強くなる。
かつて戦った父バランを態度では認めていなくても、心の奥底では認めており、ときとして行動にも表れていた。
>バラン
公式サイトより引用
元六団長の1人でありダイの父でもある。
バーンの本当の狙いを知り、打倒バーンを決意。
ヒュンケルの命懸けの行動に心を打たれ、ダイたちとの共闘を決意する。
自分が愛した人間はソアラが最初で最後と口では語るも、心の奥底ではダイもソアラ同様に愛すべき存在になっており、ダイのために命を懸ける行動に出た。
>ハドラー
公式サイトより引用
かつて魔王と呼ばれ、大魔王バーン軍の魔軍司令官。
アバンの使徒を超える強さを身に着けるため、魔族の体を捨て超魔生物に改造。
戦闘力は大幅に上がり、正統たる竜の騎士バランも警戒するレベル。
当初は精神的甘さや中間管理職としての苦悩が目立ったが、改造後はすべてを断ち切り、覇気のある戦士に化けた。
>>ダイの大冒険 ハドラーの名言・名場面10選【最後はガチで泣けた】
ダイの大冒険アニメ54話で登場した呪文・技
>イオ
使用者:ハドラー
イオ【爆発】系の初級呪文。
ドラクエ3で初登場。
イオ系を得意とするハドラーがよく使用する呪文。
攻撃でなく目くらましに使用した。
>イオナズン
使用者:ハドラー
イオ【爆発】系の上級呪文。
ドラクエ3で初登場。
ハドラーの得意とする極大呪文で、ダイの大冒険ではハドラーしか使用していない。
>イオナズン
使用者:ハドラー
ギラ【閃光】系の上級呪文。
ドラクエ3で初登場。
ハドラーがアバンを倒した際、大魔王バーンから授かった極大呪文。
ドラクエ原作と違い、メラゾーマ・イオナズンより強い扱いになっている。
>ギガデイン
使用者:バラン
デイン【雷】系の呪文。
ドラクエ3で初登場の最強呪文。
勇者専用の呪文。
ダイの大冒険の世界では竜の騎士であるバランとダイのみが使用できるが、ダイは1ランク下のライデインしか使用できない。
秘剣ギガブレイクを使用するため、またダイが脱出できるよう天井に穴を開けるために使用。
>ラリホーマ
使用者:バラン
催眠系の呪文でラリホーの強力版。
ドラクエ3で初登場。
通常は一定レベルのものには通用しないが、ダイは衰弱していたため効果があった。
>竜闘気(ドラゴニックオーラ)
使用者:ダイ・バラン
竜の騎士のみが使用できる竜闘気。
防御に使用すれば強力な呪文でも無傷で耐えることが可能。
>ギガブレイク
使用者:バラン
バランの必殺技と呼べる秘剣。
呪文ギガデインと剣技を合体させた魔法剣。
威力は絶大で、並大抵の敵でれば一発で勝負がつく。
>超魔爆炎覇
使用者:ハドラー
超魔生物ハドラーの必殺技。
魔炎気と剣技を合体させた合成技。
ギガブレイク同様に一撃必殺の技。
ダイの大冒険アニメ54話の原作との変更点・カットシーン
原作を読み返しながらアニメを視聴して判明した変更点・カットシーンは以下の通り。
- バランが黒のコアに気がついたのを、バランが感づいたときのセリフ『そういえばヤツはヴェルザーと戦っていたことがあったらしい』がカット。
- バランがダイに黒のコアを抑え込むと伝えときのセリフのうち『私の全闘気が黒のコアの威力に勝っていればの話だがな』の部分がカット。
- バランがダイにハドラーとの戦いはタイミングがすべてと語るなかで『首を切断』という物騒な言葉がカット。
- バランがハドラーの超魔爆炎覇を止めるとき、原作では『ドラゴンファング!』と叫んだが、アニメでは無言で止めた。
- 原作ではダイの名前の由来について、ブラスがロモス兵に語っていたが、アニメではバランがダイの名前に由来を問い、ダイが伝える構成に変更。
- アニメではバランとダイ・ソアラの日常生活の場面で、ソアラのセリフが追加。
54話は、前半はほぼ原作通りでしたが、後半は良い意味で改変がありました。
ダイの名前の由来をバランが知ることができた構成は、製作者側の熱意と想いが感じ取れます。
そしてバランの寝かしつけの回想シーンで、ソアラのセリフが追加されたせいか、全力で涙腺を崩壊させる威力でした。
原作では知る事がなかったブラスじいちゃんの心遣いをアニメでバランに教えてくれたのは嬉しい
#ダイの大冒険 pic.twitter.com/SXmgKn3ngV
— ヘーボン@漫画紹介&考察ブログ (@kaikun8078) October 23, 2021
ここにきてダイとバランとのやりとりで泣かせに来るオリ展開は胸熱過ぎる…
原作だとブラスじいちゃんが思い出を語る構成なんだけど、ダイがバランに名付けの由来を語るとかいい改変だよホント(TдT)
#ダイの大冒険 pic.twitter.com/WObseZSlRf— 閃光の狼牙 (@L_BeoWulf) October 23, 2021
超魔爆炎覇を迎撃するここでいちいち「竜の牙(ドラゴンファング)!!!」って叫ぶのシュールだったのでカットして正解だと思いますw
#ダイの大冒険 pic.twitter.com/JyCxGlV4KO— しみた~🄿バンナムの🐕 (@simita377) October 23, 2021
ダイの大冒険アニメ54話のネットの口コミ・感想
https://twitter.com/yuki86nextLv/status/1451713932012318729?s=20
アバンのときもバランのときも、ハドラーが最後の別れを律儀に待っていたおかげで、視聴者は安心して感傷に浸れました。
今回だけじゃなくラーハルトが語った回想の時点でバランが寝かしつけるの下手っぴな描写があったりする
この描写をさりげなく出すアニメスタッフの原作愛が強すぎる#ダイの大冒険 pic.twitter.com/pBciXAEl2A— ぽん酢(ニューオーダー) (@Ponzu_SHT) October 23, 2021
マジでホントの親の顔なんだよな… #dq_dai #ダイの大冒険 pic.twitter.com/dJ4ZmwuTAq
— カピバラ×アルパカ=アルバラ8🦙🦙🦙🦙🦙🦙🦙🦙 (@takohachibar8) October 23, 2021
うわあぁぁ!!
バランがアバン先生と全く同じ事言ってる…#ダイの大冒険 pic.twitter.com/VKYxuxf1ac— ヘーボン@漫画紹介&考察ブログ (@kaikun8078) October 23, 2021
黒のコアは付いてないから安心しろとミストバーンに対しバーン様は声を掛けたがこれは思い違いで、実際には友情めいた感情を抱きつつあったハドラーを思っての動揺
しかし、ここでよくある命令と友情の板挟みに葛藤や苦悩したりしないのが忠臣の鑑・ミストバーン#ダイの大冒険 pic.twitter.com/Is5R1ykKtU
— 真(まこつ) (@Makotsu54) October 16, 2021
原作と異なり、ミストバーンの反応はアニメのほうが薄くなっていますね。原作ではじっくり読むと、ミストバーンの苦悩はところどころで感じ取れます。
>>ダイの大冒険ミストバーンの3つの魅力【実は人間味あるキャラだった】
ダイの大冒険アニメ54話感想まとめ
54話は個人的にはこれまでの話のなかで最も泣ける話でした。
来週はブチギレした竜魔人バランの最期の雄姿が見られます。
そして、ここからは先はダイの大冒険でも有名な名場面が、次々に出てくるので今から楽しみですね。
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