RPG作品とはいうのは非常に多く、店頭に行けば多くの作品を見かけます。
ただ、RPG初心者にとっては、手に取った作品がクリアできるのか不安な気持ちもあるはずです。
本記事では、そんなあなたの不安を解消すべく、RPG初心者が購入時に注意する点をまとめました。
- RPG初心者が購入検討する際、判断基準となる4つの注意点
- 注意点を踏まえた3つの有名作品の紹介
この記事を読めば、作品の評価レビューを見て、RPG初心者が手を出していけない作品が分かるようになります。
- これまで3桁数のRPG作品をクリア。
- 半年以上かけてフリーゲーム作成経験あり。(計4作完成)
ゲーム製作経験もありますので、製作者サイドの意見も交えて説明します。
RPG初心者が注意すべき点①:戦闘重視の作品
評価が高いRPGというのは、
- システム
- ストーリー
この2つのうち、片方また双方が優れているのが一般的です。
ここで注意しないといけないのが、システムに対して評価が高いゲームです。
システムの高評価事由がユーザビリティの高さなど、初心者にも分かりやすい仕様ならば問題ありませんが、戦闘面に注力している場合は注意です。
なぜなら、戦闘面に注力しているRPGの場合、システムをしっかり理解するかどうかがポイントとなってくるため、理解不足だと、RPGの醍醐味である「戦闘」に苦痛を覚えます。
また、戦闘システムに特化した作品というのは、上級プレイヤーも満足してもらえるように、必然的にプレイヤーに求められるレベルも高くなってきます。
- 戦闘の自由度が高い
- プレイヤーに色々と委ねてくれる
このような高評価レビューも裏を返せば、選択を誤ると詰んだり遠回りする可能性が出てきます。
一方、ストーリー重視のRPGというのは、システム面では易しいことが多いです。
なぜなら、システムを複雑にしてしまうと、肝心なストーリーに集中してもらえなくなるからです。
戦闘の都度、苦労してしまうゲームだと、メインとしているストーリーを堪能してもらう前に、プレイヤーが離脱してしまうことを製作者は怖れているわけです。
事例①戦闘重視のロマサガ2
ストーリー中に出てくるキャラなど、ラスボスを倒すための布石でしかないと言わんばかりの、典型的な戦闘重視のRPG。
フリーシナリオゆえに、ストーリーには力を入れておらず、代わりに戦闘システムに特化しています。
戦闘面では自由度が非常に高い一方、戦略を間違えるとラスボスを撃破できない悲劇が待っています。
この悲劇の原因は、戦闘システムに特化する以上、「プレイヤーにも一定レベルのシステム理解は求めるぞ!」という製作者の意気込み。
このようにシステム面に特化した作品の場合、製作者がプレイヤーに求めるレベルが高くなる傾向があるので、注意が必要です。
なお、ロマサガ2においては、開発者の求める「一定」が高すぎて、結果として中級者レベルのプレイヤーでも詰む仕様になってしまいました。
もし、ロマサガ2に関心を持っているなら、こちらの記事を読んでからプレイすることをオススメします。
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RPG初心者が注意すべき点②:フリーシナリオ
実はRPGでは、シナリオを基準に2つに分けることができます。
- 一本道シナリオ
- フリーシナリオ
一本道シナリオの特徴は、次に訪れる街やダンジョンが事前に決まっているものです。
製作者側の視点で見ると、プレイヤーは製作者側が引いたレールの上を歩んでくれるため、イベントの配置も行いやすいです。
また戦闘面においても、ダンジョンやボスと遭遇する時のステータスの想定値が定めやすいので、デバック(製作サイドの確認テスト)で戦闘のバランス調整も行いやすいです。
一方、フリーシナリオの特徴は、文字通り自由です。
- メンバーの加入・不加入
- イベントに関わる・関わらない
- 凶悪なボスに挑む・挑まない
自由の度合いは作品によって異なりますが、自身の選択に委ねられる部分が多いです。
これだけの説明だと分かりにくいので、桃太郎で例えてみます。
鬼討伐を託された桃太郎は、犬と猿とキジを順番に仲間にして、舟を使って上陸。
最後には鬼を撃破して、エンディング。
鬼討伐に託された桃太郎は、鬼撃破までの手順に決まりがありません。
単独で鬼ヶ島に上陸するも良し。
犬より先にキジを仲間にしても良し。
船でなく、気球を使って鬼ヶ島にいくのも良し。
フリーシナリオでは、製作者側から様々な選択肢を与えてもらえるため、引かれたレールを歩んでエンディングに向かうのでなく、レールを自分で築き上げてエンディングを目指します。
少し長い前置きになりましたが、ここからが本題。
製作者側の視点で見ると、多種のレールを違和感なく歩けるようにするフリーシナリオは、イベント配置が大変です。
そして、イベント配置だけでなく、デバッグにおける戦闘のバランス調整も非常に難しいです。
なぜなら、ルートが一本道でないため、製作者側はプレイヤーの行動を明確に把握できません。
結果として、製作者側の想定する複数のルートから外れたプレイヤーは見捨てられます。
猿・犬・キジを全て仲間にせずに、鬼ヶ島に乗り込む。
鬼ヶ島上陸後、小細工なしに真っ向から乗り込む。
一本道ルートと違いフリーシナリオでは、ボス遭遇時の味方の戦闘力も、プレイヤーによってバラバラなので、自己責任に任す部分が多くなるのは仕方ない。
当然ながら、見捨てられたルートの場合、戦闘難易度は跳ね上がるため、RPG初心者では手に負えなくなります。
事例②フリーシナリオのロマサガ3
なーんだ。ルートから外れなきゃ、初心者でも楽しめると思っている方に伝えたいのが、ロマサガ3という作品です。
事例①でお伝えした同じフリーシナリオのロマサガ2よりは、格段に難易度は下がっていますが、それでも初心者にはハードルが高いです。
ロマサガ3のシナリオは単純で、
- 四魔貴族を撃破しアビスゲートを閉じる。
- 全てのアビスゲートを閉じると、新たなアビスゲートが開くので、今度はゲートの中に乗り込み、諸悪の根源を撃破。
たったこれだけです。
四魔貴族の倒す順番はプレイヤーに委ねられており、フリーシナリオの醍醐味を味わえます。
しかしながら、四魔貴族は強く、四魔貴族の関連外のイベント(イベントクリアは任意)で、メンバーを補強しないと話になりません。
また、四魔貴族の強さにもバラツキがあり、順番を間違えると大変な目に合います。
- 接触攻撃にはカウンターがくるため、非接触攻撃の技や術の習得度で難易度が大幅に変わる、初見殺しのアラケス
- 四魔貴族の中で最もHPが高いうえに、地相による毎ターンHP回復。さらに全体攻撃(即死効果あり)のメイルシュトロームを繰り出すフォルネウス
この2体に対策なしに挑めば全滅は免れません。
シナリオ上、この2体に序盤で挑むこと自体は、何らおかしなことではない。
しかしながら、ルート上、この2体に序盤で挑むのは誤りってこと!
ただし、戦略を駆使すれば、通常ならば時期早々のボスも撃破できてしまうところが、フリーシナリオの醍醐味でもあります。
RPG初心者が注意すべき点③:複合ジャンル
複合ジャンルのRPGというのは、
- A(アクション)RPG
- S(シミュレーション)RPG
このような、2つ以上のジャンルが合体したゲームのことである。
ただし、明確な基準はありません。
このサイトでは、RPGを色々と紹介しており、
- ARPGでは、聖剣伝説1・2・3
- SRPGでは、ファイナルファンタジータクティクス(FFT)、アークザラッド2、
これらの作品を紹介しています。
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本題ですが、RPGを買うときは、複合ジャンルの要素は必ず調べましょう。
例えば、アクションゲームは凄く苦手なのでRPGに逃げている方が、アクション要素の強いARPGを買うと、アクション要素で苦痛を感じます。
RPG要素が強いARPGの聖剣伝説ですら、アクションゲームのように、瞬きすら忘れてしまうボス戦はあるよ。
また、ストーリー重視でゲームを楽しみたい方が、戦略要素が強く、システム理解が必須のSRPGを買ってしまうと、戦闘に都度苦戦することとなり、ストーリーを楽しむどころではなくなります。
ただ、誤解していけないのは、
複合ジャンル=初心者に向いていないワケではないこと。
例えば、RPGは苦手だけどアクションは得意な方がARPGをプレイすれば、アクションスキルでごり押しすることも可能です。
複合ジャンルの見分け方は簡易法だと、パッケージ画面の表示。
ただし、簡易法だと製作者側とプレイヤーのズレが生じている(製作側がRPGのつもりが、実際はアクション要素が強く、実質的にはARPGだった)可能性がるので、公式動画で確認が確実です。
RPG初心者が注意すべき点④:シリーズ作品=初心者向けでない
有名なRPGというのは、大半がシリーズ作品です。
シリーズ作品は需要も高く開発にも力が入るので、ゲームとしての完成度は高いです。
したがって、シリーズ作品であることは、RPG初心者が手を出して良い条件の1つに当てはまります。
ただし気をつけたいのが、条件の1つに当てはまるだけで、必ずしも初心者に向いている作品ではないこと。
シリーズ作品=初心者にも易しい
○○シリーズはストーリ重視
このような偏見は危険です。
例えばドラクエシリーズですが、人気作「5」「6」では、難易度に大きな差があります。
そのため、初心者がいきなり「6」や、戦闘バランスが厳しめの「2」に手を出したら、大変な目に合います。
また、FFはドラクエと比較するとストーリー重視のイメージが強いです。
実際に「世界一ピュアなキス」がキャッチコピーのFF10では、多くのプレイヤーに涙を流させるストーリーでした。
しかしながら、FF10の5年後に発売したFF12では、ストーリーより戦闘システムに特化しているのは一目瞭然です。
裏を返せば、それだけFFにストーリーを求めていた層が多かったってことだよ。
シリーズ作品でも難易度は一律ではないし、ストーリーとシステムのバランス割合は、その時のプロデューサーによって左右されることを認識しましょう。
このような思考停止は避けましょう!
4つの注意点を踏まえたRPG初心者おすすめの作品
- 戦闘重視の作品
- フリーシナリオ
- 複合ジャンル
- シリーズ作品=初心者向け
この4つの注意点を踏まえたうえで、おすすめしたい作品を3つ紹介します。
ここで紹介する作品は、以下4つの要素が揃っています。
- ストーリー重視
- 一本道シナリオ
- 複合ジャンルでない
- 難易度「易」の完成されたシリーズ作品
ポケットモンスター Let’s Go! ピカチュウorイーブイ
販売 | 任天堂株式会社 |
対応機種 | Nintendo Switch |
発売日 | 2018年11月16日 |
メーカー希望小売価格 | 各5,980円(税別) |
初代ポケモンのリメイク版。
難易度は原作と比べ、更に易しくなっている。
また、ヘビーユーザーも満足できるよう、クリア後の特典も原作と比べ充実。
お馴染みのポケモンが出現するため、ポケモンシリーズが初めての人にもおすすめです。
バトルガチ勢の方は不満かもだけど、ポケモンエンジョイ勢には満足できる仕上がりになってると思う。
お子様や可愛い物好きの方には特におすすめしたいゲームです。
まったりな人や多忙な人なら改良、戦闘狂の人なら改悪。
基本ヌルゲーなので、パーティー構成には注意。
便利すぎてやりすぎ感があるものの、ストレスなくプレイできて最高でした。
歴代シリーズ全てプレイしてきた身としてはボリューム的にはいまいちでしたが、まあたまにはこういうのも悪くないかなっていう感じのゲームでした。
従来の野生ポケモンとの戦闘廃止は賛否両論ありますが、初心者の場合、戦闘廃止の方がストーリーに集中できるうえに、レベル上げの手間も省けます。
ガチ勢には物足りないが、裏を返せば初心者を対象として作成されてるわけです。
ファイナルファンタジーⅩ(FF10)
販売 | スクウェア・エニックス |
対応機種 | PS2、PS3、PS4、Vita、Steam、Nintendo Switch、X-box |
発売日 | 2001年7月19日(初代) |
初代はPS2で販売となり、PS2の中でトップクラスの売れ行きを記録。
その後のリマスターが各プラットフォームにて販売。
PS3、Vita、 | 2013年12月26日 |
PS4 | 2015年5月14日 |
Steam | 2016年5月13日 |
Nintendo Switch、X-box | 2019年4月11日 |
購入するのであれば、改良されたPS4以降に発売されたリマスター版がおすすめ。
PS4とNintendo Switch、X-boxはほぼ同じ内容なので、自分の保有しているハードに合わせて問題なし。
FFシリーズの中でも、ストーリー重視であり、戦闘システムは初心者に配慮。
基本的に終盤までほぼ1本道のため、不自由さはややありますが、安心してエンディングまでたどり着けます。
FFシリーズに興味があるなら、まずはFF10で慣らしてから、他のナンバリング作品に移行することをおすすめします。
FF12は完全にヘビーユーザーで、ライトユーザーでは面白味を引き出すまでに、挫折する可能性があるから注意しよう。
拘らなければ普通にプレイできる傑作で、一度はプレイすべきRPGです。
FFシリーズ中でも個人的には1,2を争う良作です。
ストーリー重視の、一本道RPGです。一本道と言うとネガティブなイメージかもしれませんが、ゲームを進めるごとに変化していくその土地・土地での細部まで作りこまれた時代背景や今につながる物語、そこに住む人達の性質、画面を通して伝わってくる空気感、心地よいBGMと、まるでそこにツアーパックで旅行しているような世界づくりは他に類を見ないレベルだと断言できます。
流れていくようなストーリー展開をしていきますので、クリアするだけなら、流れを壊さない非常に低い難易度となっています。よほどのことがない限り、詰まって進めないということは無いと思います。
ベースは20年ほど前の作品ですが、今でも十分に通じる作品。
SFC世代(FF4~6)のFFプレイヤーの中では賛否両論はあるが、RPG初心者にFF6はともかく、FF5は戦闘面で自由度が高く、FF4は敵が総じて強いので、あまりおすすめできません。
ドラゴンクエストⅪ(ドラクエ11)
販売 | スクウェア・エニックス |
対応機種 | PS4、3DS、Nintendo Switch |
発売日 | 2017年7月29日 |
当初はPS4と3DSで同時発売。
その後、2019年9月にNintendo Switchで、キャラクターボイスや追加エピソードを盛り込んだドラクエ11Sが発売。
3Dモードがベースだが、3DSとNintendo Switchでは、ドラクエ6までの懐かしの2Dモードを備えている。
ドラクエはFFと同じく、3大RPGに入っている王道のRPG。
ドラクエ11は開発者のコメントで、「誰でもエンディングを迎えられるようにすることを目標にしている作品」と発表しているため、初心者にはおすすめです。
実際に中身を見ても、戦闘バランスの他にも、次の目的地の提示やボス直前のセーブポイントなど、初心者を意識している感じが見受けられます。
また、ドラクエシリーズの中でも評価は高いため、ドラクエ初心者にもおすすめです。
過去作に比べて様々な面でユーザーフレンドリーになっており、ドラクエ未経験のRPG初心者やライトユーザーにも楽しめる作りだと感じました。
これだけ全てが詰まった、ゲームらしいゲームはもう出ないんじゃないだろうか。当方10以外は一応プレイしてますが、いい意味で正当な進化を遂げたドラクエだと感じました。
今作は転職システムがないのでキャラ育成がシンプルで、あまりプレイに時間をかけられない自分にとっては遊びやすかったです。また戦闘バランスはやや易しめなので装備やレベリングをあまり意識しなくてもサクサク進められるのもありがたかったです。
今までのドラクエとは違って、攻略サイトをほとんど見なくても大丈夫なくらい、ゲーム中で丁寧に説明とかあって、すいすい進めれる感じ。
ドラクエ11もFF10と同様に、コアファンの中では賛否両論となっているが、初心者向けの作品としての評価は高い。
また、従来のドラクエ派の人から見ると、中盤以降の自由度が低い意見もあるが、自由度の高さうえに中盤で挫折してしまうプレイヤーも多いことを鑑みれば、本作品の自由度の低さは初心者にとってはプラス材料です。
RPG初心者が注意すべき点:まとめ
本記事ではRPG初心者が購入を検討する際の注意点を4つと、注意点を踏まえたうえのおすすめ3作品についてお伝えしました。
- 戦闘重視の作品に注意
- フリーシナリオは初心者向けでない
- 複合ジャンルかどうかの確認は大事
- シリーズ作品は必ずしも初心者向けではない
- ポケモン(ピカブイ)
- FF10
- ドラクエ11
RPGはアクション同様に作品数が非常に多く、またシリーズ作品が多いのが特徴です。
それゆえに、初心者向けの作品を探し出すのも一苦労してしまいます。
個人的にRPGは、視力低下に陥りにくく、思考を求められ、脳への刺激にもなることから、子どもから大人まで、個々のレベルに合ったRPG作品を楽しんでもらいたいと思っております。
是非、本記事でお伝えした内容を参考にして、後悔のないRPG作品を選んでください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。