【評価レビュー】サガフロンティアを30回クリアして感じた7つの良かった点・4つの惜しかった点

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サガフロ、ゲームタイトル

サガシリーズは、コアなファンによって支えられた歴史ある作品です。

  • サガ1~3はゲームボーイ
  • ロマンシング・サガ1~3はスーパーファミコン

そして、本記事のテーマである7作目のサガフロンティア(サガフロ)はプレステへと移行しました。

さて、この「フロンティア」とは和訳で「最前線の」「新分野」を意味します。

本作品はロマサガ3の次作品でありながら、ロマサガ4と名乗らず、「サガフロンティア」とあえて名乗り出たことから、サガシリーズの「新たな領域への挑戦」という強い想いが伝わります。

そんなサガフロンティアの良かった点、惜しかった点について熱く語っていきます。

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サガフロンティアの7つの良かった点

サガフロンティア良かった点

サガフロンティアを30回以上クリアして感じた評価すべき良かった点は下記7つです。

  • 短時間でクリアできるので気軽に始められる
  • フリーシナリオなので飽きにくい
  • 初心者から上級者まで楽しめる
  • 多様なキャラが用意されている
  • 連携システムにより逆転要素が増えた
  • カオスな世界観なのに違和感なし
  • 過去作品に負けない名曲揃いのBGM

短時間でクリアできるので気軽に始められる

サガフロンティアは最初に7人(リマスター版はヒューズが追加で8人)の主人公の中から1人を選んで遊ぶゲームです。

複数の主人公から1人を選ぶって話を聞くとロマサガ1・3が思い浮かびますが、徹底的な違いが1つあります。

サガフロンティアでは舞台は同じでも、主人公ごとに全くシナリオが異なることです。

当然ながら道中の中ボスはもちろんラスボスも異なります。

シナリオもラスボスも主人公の数だけ用意されている豪華仕様なのですが、代わりに主人公一人当たりのボリュームは少なく、クリアまでは5~7時間となります。

クリア時間が長いと、やり始める前に覚悟を決めないといけないし、仕事や家事に追われ気がついたら途中で放棄してしまうことも珍しくありません。

しかし、5~7時間程度であれば平日は1日1時間、まとまった時間を取れる休日なら1日でクリアもできます。

そんなわけでサガフロンティアは忙しい社会人でも気軽に始められることができるゲームです。

フリーシナリオなので飽きにくい

ロマサガシリーズのおもしろみの1つがフリーシナリオでしょう。

このおもしろみは、サガフロンティアでもガッツリ引き継がれています。

サガフロンティアでは、主人公ごとに多かれ少なかれメインシナリオが用意されていますが寄り道は可能です。

  • 序盤からラスボス級の強いボスが待ち構えるダンジョンに乗り込む
  • メインシナリオより先に最後まで役立つアイテムや術を手に入るイベントをこなす
  • 一定の条件を満たして強めのキャラを仲間にする

メインシナリオの前後中に上記のイベント・探索を入れることで、同じ主人公を選んでも楽しみ方は大きく変わります。

中ボスが多いアセルス編では、どの中ボスを撃破したあたりから、上記のイベント・探索を取り入れて、メンバー育成をするかは十人十色でしょう。

主人公の1人リュートだけはメインシナリオがないため、ゲーム開始15分でいきなりラスボスに挑むこともできます。

サガフロンティアでは、ラスボスまでにメイン以外のシナリオをどれだけクリアするかは完全にプレイヤーに委ねられてるため、タイムアタックに挑戦するプレイヤーも多くいます。

初心者から上級者まで楽しめる

これまでのサガシリーズはRPG経験者向けの少しマニアックで難しいイメージでした。

実際にロマサガ2はかなり難しかったので、難しいイメージを植え付けられるのもは仕方ありません。

なぜ難しくマニアックなイメージが強かったのか。

3つの要素が強かったからです。

  • フリーシナリオ
  • シナリオより戦闘に特化
  • 戦術がより求められる

サガフロンティアでは心配不要。

ライトプレイヤーもヘビープレイヤーも楽しめます。

この2つの層のプレイヤーの期待に応えることを可能にしたのが、7人の主人公による異なるシナリオです。

シナリオごとに難易度・自由度を変えたことにより、サガシリーズ初心者の方でも入りやすい作品になったのです。

気になるシナリオごとの難易度は以下の通り。

  • 初心者向け・・ブルー、エミリア、レッド
  • 中級者向け・・アセルス、T260G
  • 上級者向け・・リュート、クーン

従来のシリーズと違い、サガフロンティアでは初心者向けシナリオでサガフロンティアの仕組みに慣れてから、ステップアップできます。

初心者向けのエミリアでは次に何をすべきが明確なので、ロマサガシリーズ(フリーシナ)の悩みとなる「次に何をすればいいか分からない!」といった心配は不要。

中級者向けのアセルスでは強敵揃いのボスが複数いますが、システムを理解していればスリルを味わいつつも楽しめる内容になっています。

上級者向けのリュート・クーンですが、リュートはフリーシナリオの極み、クーンは高度な戦術の極みとなります。

多様なキャラが用意されている

ロマサガ2では使用できるキャラは総勢34名。

ロマサガ3でも使用できるキャラは総勢31名と多いです。

使用キャラが多いということは、それだけメンバーの組み合わせも増えます。

その組み合わせの多さが、ロマサガシリーズの長所でもあるのすが、本題のサガフロンティアの使用できるキャラは何名なのか…

なんと、総勢38名も用意されています!(リマスター版は+1名)

そして、キャラタイプも人間、妖魔、機械、モンスターと4種類用意されています。

使用できるキャラ数はもちろん、キャラの多様性もしっかりロマサガシリーズの長所を受け継いでいます。

さらにどの主人公でも仲間になるキャラもいれば、特定の主人公のみでしか仲間にできないキャラもいます。

そのため、主人公ごとに主力メンバーが異なってくるため、戦闘面で飽きにくいのもサガフロンティアの特徴です。

赤○ブやスラ○ム等、まったく戦力にならないキャラも複数いますが、これもサガシリーズの醍醐味と思って割り切りましょう。

連携システムにより逆転要素が増えた

サガフロンティアの戦闘システムで最も画期的だったのが、新たに導入された連携システムです。

とにかく技や術がおもしろおかしく連携してくれます!

クロノトリガーのように連携コマンドはなくランダムで発生するのもサガフロンティアの特徴。

当然ながら、技や術は連携時の方が攻撃補正が加算されるため威力は上がります。

お気に入りの連携は登録もでき、登録しておくと連携発生率が高まります。

攻撃は最大の防御であるロマサガシリーズにおいて「連携」は、ピンチ時の強力技の閃き以上に逆転要素が高く、連携のおかげで戦力差のあるボスでも一気に撃破できてしまうこともあります。

また、製作者側の粋なサービスとして、ロマサガ2・3の最高峰の技「乱れ雪月花」が特殊連携技として用意されています。

「乱れ雪月花」を繰り出すためには、刀技の「月影の太刀」「風雪即意付け」「三花仙」を連携させる必要があるため、条件はやや厳しめです。

それでもグラフィックも威力も申し分ない連携技なので「乱れ雪月花」の威力を高めるために、強力な刀である「月下美人」「流星刀」は入手しましょう。

カオスな世界観なのに違和感なし

  • 「防弾チョッキ」を着たキャラが魔術で敵を困惑。
  • 隣にいる「武神の鎧」を装備したキャラが「火炎放射器」で困惑した敵を焼き払う。
  • 焼け残った敵を「竜鱗の剣」を装備したキャラが「無拍子」という、るろうに剣心に出てくる「縮地」のような技を繰り出す!
  • なんと「無拍子」が体術キャラの「ジャイアントスイング」と連携!
  • 「ジャイアントスイング」で投げ飛ばされたところ「無拍子」でトドメを刺し戦闘終了!

サガフロンティアのカオスぶりを分かりやすく説明すると上記の通り。

ロマサガシリーズは中世を舞台としていました。

一方、サガフロンティアの舞台は現代~近未来と新しい分野へと挑戦。

しかしながら、これまでのシリーズの代表となる「剣と術(魔法)のRPG」もしっかり受け継がれています。

通常なら、近未来の舞台に「剣と術(魔法)のRPG」を合体させた時点で違和感が出るはずなのに、なぜサガフロンティアでは違和感がないのか。

答えは、舞台がそれぞれが全く異なる文化や世界観を持つ「リージョン」と呼ばれるという小世界の集合体であること。

  • 京都の寺院をイメージとしたリージョン
  • 術使いが集まるヨーロッパ風のリージョン
  • 妖魔の拠点である中世ヨーロッパのドラキュラ城を連想させるリージョン
  • 治安の悪いネオン街をイメージとし、重火器などの横流し品が密売されているリージョン
  • 公園、生命科学研究所、機械製作所、古墳などがある、大阪府堺市百舌鳥(もず)地区を参考にしたリージョン。

サガフロンティアでは、中世・現代・SF・ファンタジーと異なる文化のリージョンを誰もが自由に行き来できる設定のため、アイテムにおいても「剣」と「重火器」が一緒に販売されていても違和感がないのです。

キャラにおいても、人間・モンスター・機械・妖魔が同じ舞台に立っていることも、カオスをカオスと感じさせない要因の1つでしょう。

過去作品に負けない名曲揃いのBGM

ロマサガシリーズといえばイトケンが作曲する気合の入ったBGM。

もちろんサガフロンティアでも気合の入ったBGMはしっかり受け継がれています。

あまり話題にはなっていませんが、サガフロンティアでは様々なリージョン(街)が用意されていますが、リージョンごとにBGMも変わります。

戦闘曲においても中ボスを含め5曲用意されており、ラストダンジョンやラスボスも、主人公ごとに専用BGMが用意されています。

またBGMの数だけでなくBGMの中身にも気合い入っており、サガフロンティアは過去作品に負けない名曲揃いです。

個人的に名曲と思えるBGMは以下3つ。

3位:With Orlouge

アセルス編のラストダンジョンで聞くことができる曲。

アセルスの「苦悩と決意と嵐の前の静けさ」を感じさせる曲です。

2位・・・Last Battle ~ T260G

T260Gのラスボス戦の曲。

他のシナリオのラスボス曲と違い、あまり緊迫感は感じられません。

しかし、確実にテンションを上げてくれる名曲です。

1位:Battle 5

サガフロンティアの数ある曲の中で一番の神曲。

曲名が「battle5」とやる気がないのが惜しい。

この曲を聞けるのはアセルス編とレッド編のみです。

レッド編は戦闘突入シーンもカッコいいため、更にテンションが上がるのは間違いなし。

ただ個人的にはアセルス編の方がプレイ回数が多いため、アセルス編の印象が強い曲です。

ちなみに、この曲が流れる直前の敵のセリフ。

アセルス編

「吸わせろ・・・貴様を吸えば・・・復活」

アセルスを妬み、死してなお生に対する執着心が強いダメ妖魔のセリフ。

レッド編

「我が基地を破壊するとは見事な腕前。一手御手合わせ願おう。」

自らが管理する麻薬基地をレッドが破壊したにも関わらず、レッドに敬意を払い勝負を挑む武人。

どちらが「battle5」に相応しいかは想像に任せます。

サガフロンティアの4つの惜しかった点(辛口評価)

サガフロンティアの惜しかった点

サガフロンティアを30回以上クリアして感じた惜しかったと感じた点は以下4つ。

一部の惜しかった点は、2021年4月に発売したリマスター版では改善されています。

  1. WPを回復できる専用アイテムがない
  2. サブシナリオが少なくなった
  3. 閃きで習得する技の数が少なくなった
  4. エンカウントしたら逃げられない

WPを回復できる専用アイテムがない

サガフロンティアは、前作同様に技系を使用する際に必要なWP(技ポイント)と術系を使用する際に必要なJP(術ポイント)の2つのポイント設定があります。

しかし、なぜかサガフロンティアではWPを回復できる専用アイテムがなくなりました。

WP回復アイテムがなくなったことにより、せっかく強い技を閃いても雑魚専では常に節約を意識せざるえなくなりました。

ただし、モンスターキャラについては戦闘終了後に変身することで全回復。

メカキャラもメカの敵を倒しプログラムを得ることでWPは全回復できます。

救済措置として、人間キャラは同系統の技を6つセットすることで達人扱いとなり、WP消費を1減らせる仕組みになっています。

また、JPはこれまで通り回復できるので「技使いのヒューマンだけでなく、7術使いのヒューマンやメカ・モンスターキャラも積極的に使ってね!」という、制作者側のメッセージかもしれません。

サブシナリオが少なくなった

サガフロンティアはクリアするために必須条件のメインシナリオと、クリア任意のサブシナリオで構成されていますが、前作と比較するとサブシナリオが少なくなっています。

また、最もお世話になるサブシナリオの印術資質集めは、原則2番目タンザー内と4番目ディスペアは固定されるため、攻略手順パターンは限られてしまいます。

そのため、他の主人公でも同じルートを辿ることになり飽きを感じることもしばしばあります。

ただし、イベントは発生しないものの、強力な武具を入手できる&高ランクの敵とエンカウントできるダンジョンにはいつでも探索できるため、クリアまでの攻略手順は同じ主人公を選んでも異なります。

またメインシナリオはしっかり作りこまれていますので、主人公によってはサブシナリオなしでも満足できます。

閃きで習得する技の数が少なくなった

ロマサガ3
サガフロンティア
  • 大剣
  • こん棒
  • 小剣
  • 素手
  • 素手
  • ヒーロー技

上記の表は閃き可能な武器(素手含む)一覧です。

サガフロンティアでは銃や重火器といった近未来的な武器が導入されました。

しかし、表から分かるとおり、サガフロンティアでは閃き可能な武器数が大幅に減ったことにより、ロマサガの代名詞とも言える閃き技も減ってしまいました。

ただし、銃は戦闘中の突然の閃きはありませんが、術同様に高ランクの敵と戦うと戦闘後に新しい技を編み出す仕組みになっています。

メカキャラもメカ敵を倒した際に得られるプログラムから、銃技と同じように新しい技を編み出します。

このように、閃き以外の技習得の機会は増えており、全体で見れば技・術数は前作以上のボリュームとなっています。

それでもロマサガシリーズの専売特許である閃く技の種類が減ったのはやや寂しい感じがしました。

エンカウントしたら逃げられない

RPGの戦闘コマンドでは当たり前の「逃げる」コマンド。

前作のロマサガ3では雑魚戦は確実に逃げられるうえに、リスク(逃げた回数も戦闘回数に加算され戦闘回数に比例して敵が強くなる)もありませんでした。

しかし、サガフロンティアでは逃げるコマンドはないため、敵とエンカウントしたら必ず戦うことになります。

一部のダンジョンでは敵が密集しているため、連続してエンカウントになることもしばしば。

ただし、クリア時間が5〜7時間のサガフロンティアにおいては、クリア時間が20時間超のロマサガ2・3と比較して、キャラの成長速度は圧倒的に早いので、ささいな雑魚戦でも成長を感じられるのが救いです。

リマスター版では逃げコマンドが追加されました。

サガフロンティアでよくある質問3つ

サガフロは初心者向け

サガフロンティアについて、よく受けた質問3つについて順に説明していきます。

  • サガフロンティアは難しいのか
  • 初心者におすすめな主人公は誰なのか
  • サガフロンティアをプレイするうえで最も注意すること

サガフロンティアは難しいのか

主人公によっては序盤で苦戦する場面に遭遇しますが、トータル的に見れば前作のロマサガシリーズや次作のサガフロンティア2より難易度は低いです。

難易度が低い1番の理由は、主人公一人当たりのボリュームが少ないゆえにキャラの成長速度が早いため、強力な技のゴリ押しでなんとかなってしまうから!

ただし、ヒューマンキャラ以外はクセがあるので、難易度を下げるのであればヒューマン主体のメンバーをおすすめします。

初心者におすすめな主人公は誰なのか

詳しくはこちらの記事で紹介していますが、初心者ならばエミリアがおすすめ。

理由は3つ。

  1. 次の行き先が明確であるため迷子にならない
  2. ラスボスは1番弱い
  3. 序盤から強めのキャラが仲間になる

ブルーやレッドも初心者向けで紹介されていますが、ブルーはラスボスがかなり強いこと、レッドは序盤で難所があるところと中ボスが多いので、超初心者ならエミリア一択です。

サガフロンティアをプレイするうえで最も注意すること

ロマサガシリーズでも次作のサガフロンティア2と共通しますが、引き返すことのできないエリアでセーブしてしまうこと。

ロマサガシリーズもサガフロンティア2もラストダンジョンに突入すると戻れなくなるという罠がありますが、サガフロンティアも同じです。(アセルスは除く)

そのため、装備や成長が不十分なままラストダンジョンに突入してしまい、うっかりセーブしてしまうと詰む危険性があります。

防止策としては回復できる街(クーロン、シュライク)でのセーブデータを必ず取っておくこと。

とくにエミリアはラストダンジョン突入の雰囲気がないので注意が必要です。

サガフロンティア評価まとめ

本記事ではサガフロンティアの良かった点7つと惜しかった点4つについてお伝えしました。

良かった点
惜しかった点
  • 短時間でクリアできるので気軽に始められる
  • フリーシナリオなので飽きにくい
  • 初心者から上級者まで楽しめる
  • 多様なキャラが用意されている
  • 連携システムにより逆転要素が増えた
  • カオスな世界観なのに違和感なし
  • 過去作品に負けない名曲揃いのBGM
  • WPを回復できる専用アイテムがない
  • サブシナリオが少なくなった
  • 閃きで習得する技の数が少なくなった
  • エンカウントしたら逃げられない

サガフロンティアは惜しい点もありますが、それ以上に面白い点や評価すべき点が多い作品です。

また、これまでのシリーズ作品と違い、難易度は低く手軽に遊べるのも特徴です。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

coco

攻略本の王道です。リマスター版でも問題なく使えます。

coco

世界観や各種設定など攻略以外の知識が知りたければ裏解体真書もおすすめ。ヒューズ編の短編小説も入っています。

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