ただ驚いたのが、検索流入数を調べたら、クロコダインに続いて早期にストーリーから離脱したフレイザードが人気なんだよね。
フレイザードが人気な理由として考えられるのが以下4つ。
- 完全な悪役
- 多彩な技や呪文を持っている
- アニメにおける最大の敵
- 死亡後もその名が出てくる
本題に入る前に「フレイザードってどんな敵だっけ?」と思い出せない人もいるはずなので、まずは簡単にフレイザードの特徴についてお伝えします。
ダイの大冒険【フレイザード】はこんなキャラ
フレイザードは前回紹介したミストバーンと違って、前半でストーリーから離脱してしまいますが、多くの視聴者や読み手に印象を与えたキャラです。
初登場から残酷
ダイの大冒険、単行本4巻より引用
初登場は北方の国オーザムを侵略しています。
そして、フレイザードと同じく6大団長であるクロコダインが討たれたことから、鬼岩城に集結を命じられます。
他の軍団名と団長名は以下の通り。
- 不死騎団ヒュンケル
- 妖魔士団ザボエラ
- 百獣魔団クロコダイン
- 魔影軍団ミストバーン
- 超竜軍団バラン
魔王軍の目的は地上の制服ですが、王国を完全に滅ぼしたのはフレイザードだけ。
(バランの怒り爆発は除く)
フレイザードはオーザムを離れる際に、部下に人間の痕跡はいっさい残らず灰にするように命じています。
- 女も子ども
- 家も畑
- 家畜
全て焼き払うように命じたせいか、その後のストーリーで、オーザムの住民や王族は一切出てきません。
実は生後1年の若僧
ダイの大冒険、単行本4巻より引用
フレイザードは青年ヒュンケルに対して、
- 青二才があッ!!
- あの小僧めが…!!
- あの坊や
このような発言をしていますが、実はフレイザードこそ生後1年の若僧なのです。
フレイザードの正体は、魔軍司令ハドラーの禁呪法によって造られた生命体。
- 造った者の精神的影響がモロに出る
- 生みの親が死ねば禁呪法で造られた者も死ぬ
バルジ島のラスボス
ダイの大冒険、単行本7巻より引用
フレイザードに氷漬けにされたレオナ姫を助けるため、バルジ島に向かい、まずは炎魔塔と氷魔塔の破壊を計画するダイ一行。
そんなダイ一行の行動を読み、魔王軍も総攻撃を仕掛けてきます。
具体的には、
- 炎魔塔にミストバーンとザボエラが配置
- 氷魔塔にハドラーが配置
そして、2つの塔(炎魔・氷魔)の先にある中央塔で、フレイザードと氷漬けのレオナが配置という状況になっています。
さて、フレイザード紹介はこのあたりにして、ここからは本題に入っていきます。
フレイザードの人気の秘密①:完全な悪役
フレイザードは6大団長の中でクロコダイン、ヒュンケルに次ぐ3番目の団長としてダイ一行と戦いますが、明らかに異質な存在です。
例えばクロコダインの場合、敵ながらも勝利のために人質を取ることに対し苦悩していたし、男の誇りを行動で示したポップに心を打たれたりしていました。
ヒュンケルの場合も、育て親である騎士バルトスの教えから、女性であるマァムには紳士的であったり、ダイとの戦いにおいては真っ向勝負でした。
しかしながら、フレイザードは違います。
勝利のためなら人質を取ることも、女性を不意打ちで攻撃することも躊躇いがありません。
完全たる悪役で、以下の言葉がフレイザードを表すのにぴったりです。
- 凶暴
- 残酷
- 卑劣
せっかくなので、フレイザードの悪役ぶりが伝わる言動を5つほど紹介します。
フレイザードの悪役言動①オーザム侵略
ダイの大冒険、単行本4巻より引用
生き残った人間は村ごと焼き払え‼
女も子どもも…家も畑も…家畜さえも…
人間どもの痕跡はいっさい残さず灰にするのだ‼
初登場は、氷と炎の手にそれぞれ人間を捕まえて、焼死・凍死させ、凍死した人間を握り潰しています。
そして、生き残りの人間が現れないように、部下に根絶やしを徹底させます。
フレイザードの悪役言動②ダイとの初対面
ダイの大冒険、単行本6巻より引用
ヒュンケルとの決着直後に突如フレイザードが登場。
同じ6大団長であるヒュンケルの助っ人と思いきや、実はまったくの逆!!
だいたい、でめえは昔から気に入らなかったんだ
人間の分際でオレさまの手柄を横取りしようなんざ100年早えェんだよっ‼
てめえがもし勝っていたらブッ殺して上前はねてやろうかと思っていたが…
負けていたとはいっそう好都合だぜ…!
生き恥をさらさずに済むようにオレが相討ちってことにしといてやるよ‼
泣いて感謝しろいッ‼
フレイザードはヒュンケルとダイの勝ち負けに関係なく、初めからヒュンケルを消すために現れたのだ。
そして動機は単純で、自分の手取り(ダイ一行の抹殺)を横取りされただけ!
その後もフレイザードの思惑通り、ヒュンケルに侵攻を任されていたホルキア大陸攻略の後を継ぎます。
(フレイザードはこの時点で、ヒュンケルもダイ一行も火山噴火で抹殺完了と認識しています。)
このようなツッコミはなしでお願いします。
フレイザードの悪役言動③バルジ島襲撃
ダイの大冒険、単行本6巻より引用
ホルキア大陸攻略を任されたフレイザードは、指導者レオナ姫を抹殺するために、レオナ姫一同が避難している塔に現れます。
そして、レオナ姫を守る三賢者のアポロとマリンと戦いますが、フレイザードの一番有名な必殺技「フィンガーフレア・ボムズ」で一掃してしまいます。
そして倒れ込むマリンの顔を炎側の手で握り、壁に叩きつけます。
その行動を見て、
「…貴様…お…女の顔になんということを…!」
そう怒るアポロに対し、
女ぁ…?
笑わせるなッ‼
ここは戦場だ!
殺し合いをするところだぜ
男も女も関係ねェ
強い奴が生きて弱い奴は死ぬんだよ‼
傷つくのがイヤなら戦場に出てくるんじぇねえ‼
このようなセリフを吐きながら、ちゃっかりアポロを氷側の足で叩いています。
ちなみに原作では、この話のタイトルが、
「残酷!フレイザード」
だったので、作者も読者にフレイザードの悪役っぷりを伝えたかったと窺えます。
ただネット上では、フレイアードのこのセリフは完全な正論として扱われています。
しかしながら、ダイの大冒険の敵キャラは、女性には優しい部分があります。
ヒュンケルは前述した通り、バランにおいてもレオナ姫に対してライデインの威嚇に留めたり、竜魔人化した状態ですらレオナ姫に対しては初歩呪文バギに抑えています。
(その後はブチ切れて大陸ごと滅ぼすような呪文を使おうとしていたけど…)
それゆえに、ダイの大冒険では女性に積極的に危害を加えるキャラは、例え正論でも悪役認定されてしまうのです。
フレイザードの悪役言動④マァム奇襲攻撃
ダイの大冒険、単行本7巻より引用
炎魔塔と氷魔塔の破壊をクロコダインとヒュンケルに任せ、フレイザードと氷漬けにされたレオナ姫がいる中央塔に向かう。ダイ、ポップ、マァムの3人。
そんな中央塔目指して歩いている3人の背後の地中から、突如フレイザードがマァムの足を掴み、尖った石めがけて、頭を叩きつけようとします!
完全たる奇襲攻撃であり、敵の戦力を確実に削る意味では理に適っていますが、ダイの大冒険の世界ではアウトです。
なぜなら先ほどの女性への攻撃同様に、視界外からいきなり奇襲攻撃をするキャラは限られているからです。
奇襲攻撃でパッと思い浮かぶのが以下2人。
- アルビナス(ヒュンケルとバランに対して)
- キルバーン(ダイやアバンに対して)
ただアルビナスの場合は、自分の勝利でなくハドラーへの忠誠心の表れからきているものであり、奇襲攻撃とはいえ卑劣とは言い難いです。
キルバーンは、そもそもが罠を使用するのが戦闘スタイルなので奇襲がデフォ。
ちなみにマァムですが、間一髪のところでクロコダインに助けられます。
そしてクロコダインに、「暴虐もそこまでだ!」と奇襲攻撃そのものを”暴虐”認定されてしまいます。
フレイザードの悪役言動⑤助けてくれた同僚も踏み台扱い
ダイの大冒険、単行本8巻より引用
ダイの空烈斬により、危機的状況に陥ったフレイザード。
この危機を救ってくれたのが同じ6大団長であるミストバーン。
ミストバーンは自軍最強と呼ばれる鎧をフレイザードに授けますが、受け入れることは、ミストバーンの部下になることを意味することから戸惑うフレイザード。
しかしながら、いざ装着したらクロコダイン以上の腕力を発揮でき、なおかつ呪文も通じない完全無欠な鎧であることに気がつきます。
そして自身のピンチを助け、なおかつ最強の鎧も授けてくれたミストバーンに対し、フレイザードは感謝すると思いきや、なんとミストバーンをも始末しようと考え始めます。
…フン!見てろよミストバーン…
いずれ、てめぇの寝首もかいてやるからな…
こんだけのすげえボディをもらっちまえば
もう用なしだぜ…
フレイザードの中では助けてもらった恩より、ミストバーンの部下扱いになる屈辱の方が大きかったのでしょう。
フレイザードに人気の秘密②:多彩な技や呪文を持っている
フレイザードは敵キャラの中でも、特に多彩な技や呪文を作中で見せてくれます。
ここでは3つほど、印象的な呪文や必殺技を紹介します。
フレイザードの技・呪文①:フィンガーフレア・ボムズ(五指爆炎弾)
ダイの大冒険、単行本6巻より引用
メラゾーマ5発を”同時”に撃ち出すという驚異的な技。
原作でも人気が強く、フレイザード亡き後もポップが使うようになります。
ドラクエではメラゾーマは単体攻撃呪文最強で、その最強呪文を一度に5発も撃ち出すことから、多くの読者を惹きつけました。

フレイザードの技・呪文②:氷炎結界呪法
ダイの大冒険、単行本6巻より引用
強力な結界陣をはり、結界内では自分を除き力も呪文も封じられ、戦闘力は5分の1まで激減してしまう呪法。
凶暴ながらも冷静さを併せ持つフレイザードは、ダイの実力を評価し氷炎結界呪法を使用。
うるせぇな…
オレは戦うのが好きなんじゃねぇんだ…
勝つのが好きなんだよォォッ‼
フレイザードの技・呪文③:弾岩爆花散
ダイの大冒険、単行本8巻より引用
氷炎結界呪法が破られ、ダイ、ポップ、マァムと元6大団長のクロコダインとヒュンケルに囲まれたフレイザード。
この危機的状況で使用したのが、フレイザードの最終闘法とも究極の秘技とも言われた弾岩爆花散!
爆発と同時に無数の小さいな岩となり攻撃。
無数の岩の前では力技は無意味。
破る方法はただ1つ。
生命の源となる”コア”の岩石を砕くこと。
ただし、一見無敵っぽい技だが、著しく生命力を消費するリスクはある。
なお、フレイザードの弾岩爆花散によりダイが空烈斬を習得してしまい、結果的には完全たるアバンストラッシュ習得の踏み台となってしまう。
フレイザードの人気の秘密③:旧作アニメにおける最大の敵
ダイの大冒険、単行本6巻より引用
現在、放映中のアニメは過去にバラン編で打ち切られた経緯があります。
そのため、6大団長のうち旧作アニメで本腰入れて戦ったのは、以下3人。
- クロコダイン
- ヒュンケル
- フレイザード
そしてフレイザード戦では、これまでと違い、
- 魔軍司令ハドラー
- 妖魔司教ザボエラ
- 魔影参謀ミストバーン
この3人も、フレイザードのいる中央塔にたどり着く道中の炎魔塔・氷魔塔で参入してきます!
さらに、ダイに敗れた6大団長のクロコダインとヒュンケルが今度は味方側として参入します。
このような大掛かりな戦いの締めとなる敵がフレイザードとなることから、旧作アニメを視聴していると、フレイザード編が強く印象に残ります。
フレイザードの人気の秘密④:死亡後もその名が出てくる
フレイザードは原作37巻のうちの8巻でお亡くなりになります。
しかしながら、その後も、その名はもちろん、専用必殺技まで出てきます。
フィンガーフレア・ボムズ(五指爆炎弾)
ダイの大冒険、単行本14巻より引用
フレイザードの代名詞とも言える技ですが、実は原作ではフレイザードは1回しか使っていません。
(2発目は不発)
では、なぜ知名度が高い技になったのか。
それはポップが超魔生物ザムザ戦と鬼岩城襲撃で2回も使用したからです。
ただし、フレイザードと違いポップの場合は5発同時発動は実現できなかったことから、難なくフィンガーフレア・ボムズを使用したフレイザードの偉大さが分かりました。
生命を与える禁呪法
ダイの大冒険、単行本18巻より引用
フレイザードはハドラーの無生物に生命を与える禁呪法によって生まれましたが、この禁呪法も再び登場します。
そして、この禁呪法の特徴をマトリフが説明する際にフレイサードの名が出てきます。
(いい意味でないけど!)
無生物に生命を与える禁呪法ってのはな
その作った奴の精神的影響がモロに出るのさ
権威にこりかたまっていたころのハドラーが生み出したフレイザードは、凶暴で栄光だけに執着するクズ野郎だったろ?
マトリフのフレイザードの印象は「クズ野郎」
メドローア習得
ダイの大冒険、単行本18巻より引用
ポップに切り札となる呪文を伝授するために共に外に出るマトリフ。
ここでいきなりフレイザードの話題が出ています。
…さっき話に出たが…フレイザード…
ありゃ中々手強かったろ?
イイ線いっていが誕生したてでレベルが低くて助かった
もしあいつが炎と氷の呪文を”同時”に使えたらまず勝てなかったろうぜ
こんな風にな…!
先ほどはフレイザードの性格を「クズ野郎」評価していましたが、ここではフレイザードの戦闘能力の素質を高評価しています。
マトリフの中で、敵側では炎と氷の呪文・技を得意とするフレイザードに、メドローアの素質があると認めている発言とも取れます。
ダイの大冒険【フレイザード】人気理由まとめ
本記事では、ダイの大冒険を語るうえで欠かせない敵役にも関わらず人気があるフレイザードについて記事を書きました。
- 完全な悪役
- 多彩な技や呪文を持っている
- アニメにおける最大の敵
- 死亡後もその名が出てくる
この4つが、本作におけるフレイザードに人気の秘密です。
どんな漫画でも完全な悪役は出てきますが、フレイザードは見事に悪を貫き通したことと、数々の名言を残したことで、読者に強く印象づけました。
新作アニメでは亡き後においても、過去エピソードで登場してもらいたいものです。
この記事が初読や再読のきっかけになったら良いなと思っております。
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